『キャブのピストンバルブ(バキュームバルブ) 中国製で費用を88%オフする方法』

キャブのピストンバルブ(バキュームバルブ) 中国製で費用を88%オフする方法



 キャブのピストンバルブ(バキュームバルブ)、

 劣化してるっぽいので交換。

 カワサキ純正は40,000円! 中国製ならたった5,000円!






※ カワサキの部品名としてはバキュームバルブですが、以下ピストンバルブに統一します。
※ 個人的な感想です。 参考程度にご覧ください。


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インデックス

1. ピストンバルブ劣化

2. BALIUS用なんて無いから互換品を

3. ピストンバルブ組み立て
   3-1. ダイヤフラム除去作業
   3-2. ダイヤフラム組み込み方法
   3-3. ダイヤフラム組み込み作業

4. アイドリング不調 直った




1. ピストンバルブ劣化


(△ ダイヤフラムと黒いキャップの間から圧が抜けてる。)



 ・ピストンバルブ劣化によると思われる症状

 1. アイドリングが不安定で重ったるい
 2. エンジン始動直後、謎の吹け上がり
 3. 暖機しなくても調子よく走り出せる


 原因は、
「ゴムの劣化(痩せ)による空燃比の狂い」
 劣化ですき間 → ダイヤフラムの圧抜け → ジェットニードル動作不良。

 劣化したバルブでも明らかに抜けてスカスカって感じはしない。「まだ使える」なんてケチってると異常を見逃す。

 ゴムの一部にでも張りの無さを感じたら早めの交換を。 ゴムの硬化もNG。ニードルがうまく上がらなくなるらしい。





2. BALIUS用なんて無いから互換品を



 ピストンバルブは意外に高く、純正は1個で1万円、 4個で41,624円…。ASSYのみ。

 アリエクスプレスで安いのあるかな...、
 しかし、がんばって探してもBALIUSにポン付け出来る物なんて無い!



 ▽ そこで以下の「互換品」を購入。


 ・ZXR250用 ダイヤフラム
  これはZXR250用(言わばBALIUS用)があります。
  ゴムの傘 単体。1個あたり300円台。

 ・ZZR250用 ピストンバルブ本体
  二気筒ツアラーZZR250(ER250)用。
  樹脂パーツ本体は互換があります。4つで3500円程度。ダイヤフラムはサイズ、形状ともに異なり使用不可。




3. ピストンバルブ組み立て



 さて、中国から届いた部品は、バリ無し、表面も平滑で良品でした。
 それでは組み付けていきます。


3-1. ダイヤフラム除去作業


(△ダイヤフラムを引っ張り出す)

(△ダイヤフラムを剥き取る)


 ZZR用のダイヤフラムはBALIUSに互換が無いので取り外します。必要なのは樹脂パーツの部分。

以下の通りに。


1. 適宜シリコーンスプレーで潤滑。

2. ダイヤフラム付け根、厚みのある部分を指で掴み、少し引っ張り出す。

3. 引っ張り出した部分をプライヤーで掴んでさらに引っ張って外れやすくする。これを全周にわたって行う

4. 適当な箇所、厚みのある部分をプライヤーで掴んで思いっきり外側に引っ張り出す。

5. ムギュっとずれて外れる。そこを起点に剥き取る。


 つづいては組み込み作業。



3-2. ダイヤフラム組み込み方法


(本来の組み立て方は…)


 本来ピストンバルブの組み立ては、上下の樹脂パーツでダイヤフラムを挟み込んで接着するみたい。

 しかし購入したピストンバルブはもちろん組み立て済み。バラしは困難。バラ販売も無い。

 よって、「組み立て済みの樹脂パーツにダイヤフラムを入れ込む方法」で組み立てます。



3-3. ダイヤフラム組み込み作業


(はめ込み部分の凸部をニッパーで除去)


 組み込み手順 1
 ダイヤフラムの固定用の凸部を全て除去する


  ダイヤフラムのはめ込み部分には上/下に2カ所(計4カ所)、円状に、固定のための凸部がある(写真赤矢印)。

 この凸部が有ると引っ掛かって奥まではめ込めない。無くても簡単には外れないからニッパーで除去。 はめ込み部分をなるべく平滑にします。

  注. 100均にありがちな安いニッパーは刃に厚みがあって根元から切れない。 薄刃ニッパーを使って。




(あらかじめダイヤフラムの通気口の位置を考慮)

(ピストンバルブの下から通す)


 組み込み手順 2
 シリコーンスプレーで十分に潤滑し、ダイヤフラムをバルブの下から通す


  ダイヤフラムの通気口の位置は、はめ込んだ後も微調整なら可能。なるべく位置を合わせて取り付けます。

  取り付け部分はよく潤滑。ダイヤフラムはバルブの下から通した方がはめ込み時にズレにくい。




(全周 はまった?しっかりチェック)


 組み込み手順 3
 ダイヤフラムのはめ込み部分を引っ張り上げ、バルブ側の隙間に入れて、組み立て完了!


 !注意
・プライヤーなどで掴むと思いがけず穴が開くので自身の指で。
・掴む、引っ張るのは厚みのあるダイヤフラムはめ込み部分だけ。

  ダイヤフラムのはめ込み部分を引っ張って持ち上げたら、バルブ樹脂パーツの隙間に順次入れていく。

  全周をバルブ側に入れるとほぼ勝手に奥まではめ込まれる。中途半端にはまった部分(写真矢印)は押し込めばOK。



4. アイドリング不調 直った



 劣化品と比べると、新品はガタも少なく、上下動はよりゆっくり。

 早速走行。アイドリングは安定、4気筒らしい軽快で隙間の無い連続音に。

 異常は症状はすべて完治!








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