フューエルコックの燃料漏れ修理
ある日、燃料ホースを外すと燃料コックからガソリンがぽたぽた…、漏れが止まらない。
燃料の通り道を塞いでいる Oリングの劣化が疑わしい。交換しよう。
作業時はくれぐれも 火気厳禁! 静電気にも注意!
※ 整備はサービスマニュアルに頼らずやっているので参考程度にご覧ください。
インデックス
1. 原因箇所と交換部品
1-1. どこが劣化した?
1-2. Oリングは純正でなくてOK
2. Oリングの交換作業
2-1. まずガソリンの量をチェック!
2-2. タンク後方を持ち上げて
2-3. フューエルコック分解
2-4. Oリング交換
3. 摩耗したフューエルコック本体の交換
1. 原因箇所と交換部品
1-1. どこが劣化した?
”燃料ホースを外した所から漏れる” となると矢印のOリングが疑わしい。
(本体の摩耗が原因の場合もある。 詳しくはページ下部で。)
その他、
タンクとの繋ぎ目から漏れるなら92055のパッキン、 つまみ部分から漏れるなら92055AのOリング、
この辺りもついで交換に越したことはない。 あまりトラブルになることは無いかな?
1-2. Oリングは純正でなくてOK
Oリングなんて汎用品、ガソリン耐性のあるOリングなら 純正部品でなくてもOK。
買うべきは、
フッ素Oリング(運動用)。 運動用 … 動く箇所用。
サイズは 内径3.8mm。
パーツリストには4mmとあるが、Oリングの規格に照らすと内径3.8、太さ1.9mmのものになる。
おそらく純正品も厳密には3.8mmです。これで問題ありません。
ってことでホームセンターで108円で購入。これ運動用か? ま、行けるだろう。
実店舗ではなかなか売ってませんのでネット購入がオススメです。
2. Oリングの交換作業
2-1. まずガソリンの量をチェック
作業に入る前に タンク内のガソリンの量が少ないかチェック。
ガソリンが少なければタンクを立てたり、傾けるだけで作業できます。
上の写真のように、底が露出する程度 に少ない時を狙って作業したい。
タンクに十分な量の燃料がある場合は携行缶にでも移さないとフューエルコックはいじれません。
2-2. タンク後方を持ち上げて
では、作業中にガソリンが漏れないよう、タンク後方を持ち上げてる形で固定。
地べたに置くと作業しにくい。 少し高い場所に置いて。
ガソリンがもっと少ない場合は、持ち上げるの通り越して立てちゃうのが一番楽。
そうこうしている間にもガソリンぽたぽた…
2-3. フューエルコック分解
今回目的とするOリングの交換はフューエルコック本体を燃料タンクから外さずに出来る。
タンクを下から覗き込み、コックの裏、ねじを5箇所を外して分解していく。
分解の時、ガソリンが少し漏れ出るので予め注意!
ねじを外したら、そ~っと慎重に外す。
なぜかってダイヤフラムがあるから! この薄いゴムが破れたり、伸びたりしないよう注意!
ダイヤフラム単品では注文できないので問題が発生した場合はコックをASSYでの注文になります。
んで、交換する部品が中央のOリング (矢印)。
2-4. Oリング交換
写真のように指で固定、小さな(-)ドライバー等でこじるとOリングは外れます。
新品Oリングをはめ込んで、元に戻したら完了!
…しかし、
今までの経験上これで直るはずなのだが、ほどなくしてまた漏れが…、
下に続く...
3. 摩耗したフューエルコック本体の交換
上では詳しく書きませんでしたが、
Oリングの劣化による漏れにしては、タタタタタ…とあまりに早く垂れる ことがあったんです。
ゴミでも噛んでいるのかとバラして組み直すと止まる、、、でもしばらく走るとまた同じ症状。
漏れの原因はどこかとフューエルコック本体を観察...
考えたこと無かったけど 金属同士が擦れる部分ってあるんだね。
この通り、接触する部分に擦れた後が。
この 摩耗のせいでOリングが正しい位置からずれ、隙間ができて漏れるんだろう。
もう一方の当たり面は磨耗がよく解らなかったので写真省略。 でもいくらかは磨耗してるはず。
ヤフオクで中古のフューエルコックを入手。 こちらは磨耗が見られない。 これを使おう。
Oリングは外した際に傷が付いたので再び新品のフッ素Oリングに交換。
2016年 6月、 交換から1年数ヶ月。 漏れはありません。
耐水性しかないOリングだと一週間ほどでダメになりますが、それでも流れるように垂れたりしませんから、
やはり漏れの原因はフューエルコック本体の磨耗だったと思われます。