オイルポンプの仕組み
オイルポンプの仕組みを観察。
船のスクリューの様なものを想像していたのに全然ちがった･･。
これでどうやってオイルを吸い上げるんだろう。
※ 整備はサービスマニュアルに頼らずやっているので参考程度にご覧ください。
1. オイルの経路
オイルの経路 は写真の通り。
オイルポンプが、オイルパン底部からオイルを吸い上げてオイルフィルターに送る。
そこからカムシャフト軸受け、クランクシャフト軸受けなどに行き渡る。
2つのローターを外したオイルポンプ。
オイルポンプには 左右に部屋 がある。 オイルの流れは右から左へ。
2. オイルポンプ仕組み
動作中のオイルポンプ。
回転する2つのローターの間の"空間"に注目。
右の部屋で徐々に空間が生まれ、左の部屋でそれが徐々に狭まるという繰り返し。
空間に入るのはクランキング直後は空気、その後はオイルが入って右側から左側へと運ばれることになる。
右：オイルパン側
→ 左へ供給するばかり。負圧が生じ、オイルパンの底からオイルを吸い上げる。
左：オイルフィルター側
→ 右から供給されるばかり。圧が生じ、経路にオイルを押し流す。
良く出来た仕組みだなぁ。
3. 傷が油圧を低下させる
ジャンクエンジンのオイルポンプ
写真はウォーターポンプボディの裏。 溝ができてる。
金属片をオイルポンプが噛み込んでしまうとこういった傷が付くらしい。
オイルストレーナー（フィルター） はあるんだけど小さいゴミは通っちゃうから。
ローターや、ローターの納まる部分にも傷。
傷によって隔離されるべきオイルポンプの左右の部屋は繋がってしまう。
圧が逃げてしまうわけだ。
各部、接触面の傷、クリアランスも油圧に影響する。
現役エンジンのオイルポンプ
17万km以上走った現役エンジンのオイルポンプ。
傷があるから即ダメって事では無いようだ。 このポンプは比較的 浅い傷があるけど、普通に機能する。
どこまで看過されるのかは素人にはさっぱり。