『ドライブチェーンの張りを調整』 KAWASAKIバリオスのメンテナンス

ドライブチェーンの張りを調整


チェーンが伸びるとパワーは大きく低下します。

重要度が高い割に劣化も早い から 日常整備の中では最重要レベル かな。

幸い簡単に整備できるから 数百km走行ごとにチェック、良い状態をキープしよう。



※ 整備はサービスマニュアルに頼らずやっているので参考程度にご覧ください。


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0. チェーン調整の仕組み

0-1. アジャスターで調整


チェーンは アジャスター で調整します。 スイングアームの中にあります。

中心にアクスルシャフトが通るので 前後に動かすことでホイールも前後に移動、

チェーンが張ったり、たるんだりします。



0-2. チェーンを張る


ナットを締めるとアジャスターが後ろに引っ張られ、つれてホイールが後方に動き、チェーンが張ります。


0-3. チェーンをたるませる




ナットを緩めるとアジャスターが前方に移動できるようになる。
その状態でタイヤを後方から押すとホイールが前方に動き、チェーンはたるみます。


それでは実際に作業 ↓



1. ジャッキアップ


作業にはジャッキアップが必要です。車体下の出っ張りの部分をジャッキアップ。

またはメンテナンススタンドで 後輪を浮かせる。



2. アジャスターの固定を解く


まず矢印のナットを12mmのレンチで外す。 車体右側も同様に。

(ここはアジャスターのナットを固定するナット。2つ並んでるナットの外側。)


次にのナット、ピンを抜き24mmのレンチで2,3回転ほど緩める。

(ここはアクスルシャフトを締め付けているナットでここを緩めないとホイールが前後に移動しません。)


これでアジャスターを動かせます。



3. チェーンを張る


アジャスターのナットを締めてチェーンを張ります。

ひとまず車体右側はノータッチでOK。



4. チェーンのたるみが適正かチェック


チェーンは張りすぎても、たるみすぎていてもいけない。 適正かチェック。

最もチェーンの振り幅が大きくなる部分でチェック します。
で囲ったあたり、前後スプロケ間の中央辺りで。

まずタイヤを回しながらチェーンを指で押し上げて、最もタイトに張った部分、
つまり チェーンの摩耗が最も少ない部分を探す。



そこに定規を当てて、振り幅が25mm程度 ならOK。

(ZXR250のマニュアルによると張りの ”規定は 7mm~15mm”。 タイトにするほどレスポンスは増すがチェーンの劣化も早まる。)



(張りすぎたらチェーンをたるませる)


たるませたい場合は、アジャスターのナットを緩め、タイヤを後ろから蹴って前に押し込みます。



5. アジャスターの左右のメモリを合わせる


アジャスターの位置は車体の左右とも同じ位置である必要があります。
矢印部分にメモリがあるので 左側と同じ位置になるように右側アジャスターも動かします

(細かくとりたいなら矢印部分、アジャスターの突き出たボルトの長さを測り、右側も同じ長さに。)



6. ナットを締めて完了


あとはナット類を締めれば完了ですが、ナットを締める前に、スイングアームの終端の部分、
アジャスターキャップがズレずにしっかりはまっているか チェック。

問題なければ車体後方から タイヤを軽く蹴ってホイールを前方にしっかり詰めます。

最初とは逆の手順で組みます。アクスルシャフトのナット、アジャスターのナットを固定するナット、の順で締め込みます。


チェーンの張り調整 完了です。


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