ブレーキパッドの交換(リア)
リアのブレーキパッドを交換します。
フロントも同じ作りなので作業は一緒です。
※ 整備はサービスマニュアルに頼らずやっているので参考程度にご覧ください。
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0. パッドの減り具合を確認
パッドの減り具合は、ブレーキキャリパーを覗き込むと確認できます。
これはだいぶ薄くなってギリギリっぽいな…。
鉄パッド状態になるとブレーキ時にザザー、ガガーとか異音が鳴る。出来ればそうなる前に交換しよう。
NTBは飽きたので、ずっと前から気になっていた台湾製のYAMASIDA(ヤマシダ)に交換。
1. ブレーキキャリパーを外す
ブレーキキャリパーを外す。 ボルトを6mmの六角レンチで外します。
マフラーが邪魔ですが、
ボールポイントレンチなら斜めの位置からでもさくさくっとボルトを回せます。
あると便利と言うより整備するならほぼ必須の工具かと思います。
ボルトを外したら 上に引っ張って外す。 素直には外れないのでおりゃおりゃと。
外れたときの勢いで手の甲をホイールにぶつける、いてぇ~。
2. ブレーキパッドを外す
ピストン側の小さいパッドは勝手にポロリ。
パッドが減ってるとキャリパーを外した段階で勝手に取れて落としがち。
大きいほうのブレーキパッドは、
ホルダーをギュッと握って奥にひっこめて抜き取る。
今回はキャリパー外した段階で小さい方のパッドは外れましたが、これもホルダーをひっこめると外れるようになってます。
外したパッド、だいぶ減ってましたね。 ギリギリ。 いつも矢印の辺りが一番減ります。
このまま使い続けると下地が見えて、いわゆる ”鉄パッド” の状態に。
ブレーキの効きはむしろ良くなるけどローター側が減っちゃいます。
3. ブレーキパッドを装着
キャリパーには、パッドをローターに押し付けるための、ピストン(緑の矢印)があります。
パッドが減った分だけ、ピストンは飛び出しています。
このままだと新品のパッドをローターに装着できませんから、指でぐぅ~と押して、飛び出たピストンを押し縮めます。
指の力で押し縮められない? それはブレーキフルードが劣化してスラッジが発生してるかもね。
そのときはとりあえずウォーターポンププライヤーで。 キャリパーに傷が付くから実際は布をかませて。
機を見て キャリパーのオーバーホール をした方が良いです。 本来のブレーキフィーリングが復活します。
キャリパーから 作業中にポロッと... この金属パーツが落っこちてくるかもしれない。
これはパッドを押さえ込むスプリング。
固定されてるわけじゃないので落ちやすいけど 定位置にセットし直せばOK。
向きを間違わないように!
ブレーキパッドを装着していく。 まずは大きいほう。 ホルダーを縮めてパッドの穴に装着。
ブレーキパッドの小さい方は、ホルダーと凹凸を合わせる形でセット、固定します。
↓のように...
パッドを下から入れて 上にちょっと押し込んで、凹みにはめる。
ホルダーが引っ込んでる場合は手前に少し戻して。
スプリングの位置が悪いと上手く入らないから無理に押し込まないように注意。
これで 2つのブレーキパッドが装着されました。
パッドでローターを挟み、元の場所にセットします。
ボルトをぎゅっと締めこみキャリパーを装着。
ブレーキを何回か掛けてピストンを押し出したらひとまず完了。
走る前にブレーキが間違いなく効くことを確認、
走り回ったあとボルトに緩みがないか確認 して、本当の作業完了です!
注意点ですが ブレーキは前後の同時期の整備は避けて。
作業ミスが原因で ”両方のブレーキが効かない" なんて最悪です。
4. ブレーキパッドの種類と特徴
○ シンタード (メタル)
・ 金属粉を固めたパッド。
・ 効きは良い。 パッドの減りも少ない。 価格ちょっと高い。
・ 雨天時問題なし。
・ ローター攻撃性は高め。 一度や二度でローターが目に見えて擦り減ったりしないけども。
(デイトナ ゴールデンパッドなんかがこのシンタード系。)
○ オーガニック (レジン)
・ 金属粉を使ってないパッド。 昔はアスベストを使ってましたが最近はノンアスベスト。
・ 効きは比較的わるい。 パッドの減り少ない。 価格安い。
・ 少なくともNTBは雨に弱い。
・ ローター攻撃性は低い。
(今回のYAMASIDAがこのレジン系。)
○ セミメタル
・ オーガニック(レジン)に分類されるが金属をいくらか混ぜてる。
・ 効きが良い。 パッドの減りが早い。 価格少し高め。
・ 雨天時問題なし。
・ローター攻撃性はそれほど高くない。
(デイトナ赤パッド、ハイパーパッドなんかがこのセミメタル系。)
安全性重視 → セミメタル
コスト重視 → レジン
シンタードはローターへの攻撃性が気掛かり。 長く乗るならやめておいた方が良いかと。