『クランクケースの外し方』 KAWASAKIバリオスのメンテナンス


クランクケースの外し方

クランクケースの外し方


劣化して伸びたカムチェーンを交換すべくクランクケースを降ろす。


※ 整備はサービスマニュアルに頼らずやっているので参考程度にご覧ください。


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0. 事前の作業

・オイルパンを外す
クランクケースをリフトジャッキに乗せて外すのでエンジンの底を平らにするために外します。

・シリンダーヘッドを外す
ヘッドがあるとフレームと干渉して苦戦する。 そのままエンジン丸ごと外すことは可能だが重心も低くなって安定するので先にヘッドだけ外しちゃう。


これらの部品を外すとなると、オイル抜いたり、冷却水抜いたり、ラジエーター外したり、マフラー外したり…といろいろやることになります。



1. クランクケースに付いてるものを外す


まだいろんなものがクランクケースに付いていて邪魔になります。 外しましょう。


チェーンを外す


ドライブチェーンを外します。
8mmレンチでフロントスプロケットごと外すか、ドライバー噛ませてチェーンだけ外す。


ギアチェンジレバーを外す


ギアのチェンジレバーを外す。 10mmのレンチで。
後は手前に引っ張るだけ。 抜けないからって隙間をこじると摩擦で返って抜けなくなるから潤滑して。


オイルラインパイプ


オイルパンを外したクランクケース底部。 リフトジャッキに乗せるのでなるべく平らにしたい。

明らかに邪魔になる オイルストレーナーは引っ張れば簡単に外れる。

そのほか、

オイルラインパイプも外す。 写真、矢印の3点を引っ張るだけ。


リリーフバルブ


リリーフバルブも外す。 17mmレンチで。 けっこう固いです。



コード、コネクターを外す


あとは、クランクケースの コードやコネクターを外します。 たった2,3箇所。

大した手間じゃありません。



2. リフトジャッキを下に用意

リフトジャッキをクランクケースの下に用意


エンジンを載せるのはバイクリフトジャッキ。

その下、頼りないキャスター付きのすのこ → 本来は十分な耐荷重の平台車が良いだろう。

一番下にあるのはプラスチック板。キャスターが転がるように。


リフトジャッキをクランクケースの下に用意2


クランクケースの下に入れてジャッキアップ。

メンテナンススタンドを使ってないのでクランクケースは斜め、ジャッキとの間にできた隙間は木材で埋めました。

※. 写真ではリフトジャッキを縦長に入れてますが、結局やりづらくて横にしてやりました。



3. エンジンマウントボルトを外す

エンジンマウントボルトを外す


クランクケースは、後部に2本ある ”マウントボルト + ナット” でフレームに固定されてます。

14mmソケット、 延長ソケット、 ソケットレンチ を使います。
・組み付ける時は共回りを防ぐためそれぞれ2個必要。
・固く締まっているのでレンチは柄の長さ5,60cmぐらい欲しい。

んで 先にナットの方を外します。


エンジンマウントボルトを抜く


クランクケースと車体が水平なら、ボルトはスムーズに抜けます。



4. クランクケース外れる

クランクケース外れる


エンジンマウントボルトを上下とも外したら クランクケースはフリーの状態

しかし、フレームが邪魔でそのままでは横に抜き取れない。


どうにかして ” 後は横に抜き取るだけの状態 ” を作っていこう。
ジャッキをゆっくり降ろし、車体を少し後方に動かしたりと微調整、ときに力技で...


クランクケース外れる2


横に抜き取って完了!

キャスターがプラスチック製だったので重みに耐えれずに潰れてしまったけど、下に敷いたつるつるのプラスチック板を滑るようにして引っ張ってこれました。



クランクケース組み付け


○ 組み付け苦戦ポイント

車体のエンジンマウント部分にクランクケースが収まらない。
車体、クランクケースがしっかり水平でないとダメなんです。 わずかでもズレると上手く行きません。


○ 解決法

メンテナンススタンドがあるとだいぶ楽ですがそれでも僅かにズレます。
木材など微調整するものを用意して”水平”をしっかり作って。バールのテコを使った微調整も効果あり。


マウントボルトは一本入ればもう一本は高さだけの問題なので楽に入れられます。
締め付けは共回りしないようレンチ2本で。




・バイクリフトジャッキ
重いから使うときいつも億劫。
平台車に乗せて置くと出し入れ便利。





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