『4連キャブの連結を解く』 KAWASAKIバリオスのメンテナンス


4連キャブの連結を解く

緩まないキャブ固定プレートのネジ


「キャブの繋ぎ目からガソリンが漏れるからバラバラしたい。」

4連キャブをバラそうとした時にぶち当たるのが ”固定プレートのネジの固さ”。

このネジ、何でこんなにガチガチなの?


※ 整備はサービスマニュアルに頼らずやっているので参考程度にご覧ください。


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インデックス

1. 外れない固定プレートを外す
   1-1. ネジザウルスで失敗
   1-2. ディスクグラインダーでネジの頭を飛ばす
2. なが~い固定ボルトを外す
3. スターターレバーを外す
4. 連結が解けてバラバラに
5. 連結部分のOリングのサイズ
6. 次回を考えて組み立て
余談. ガソリン漏れの原因はクラック



1. 外れない固定プレートを外す

1-1. ネジザウルスで失敗


ネジザウルスなめた


キャブを連結する固定プレートのガチガチに固いネジ、一通りのことはやったが外れない。

ネジザウルス先生ならがっちり掴んでトルク掛けて回せる、と思ったけど少しなめた…。

ああ、歯が立たない、失敗…。




1-2. ディスクグラインダーでネジの頭を飛ばす

ディスクグラインダーー


錆びたり、焼き付いてる場合は別だけど、

ネジの頭を飛ばしてしまえば座面の摩擦がなくなって簡単に回し取れるはず!

ステンレスを削るディスクをチョイス。 作業開始。 ちなみにドリルでも出来る作業です。


ネジの頭を飛ばした
全てのネジの頭を飛ばした


豪快に火花と鉄粉を飛ばしながら…、こんな感じで 全てのネジの頭を飛ばしました。


プレート外れた


プレートはマイナスドライバーでこじったら簡単にパコッと外れました。


残ったネジは簡単に回った


あまりにも固いネジだったので焼き付いてるんじゃ…と思ったけど頭飛ばしたらすんなり回る!

プレート外れました! これで関門突破!



2. なが~い固定ボルトを外す

長いボルトを外す


ここに長いボルト、反対側のナットで4つのキャブを締め付けてます。

8mのレンチを2つ使って共回りを防ぎつつ外して抜き取る。




3. スターターレバーを外す

スターターレバーを外す


チョーク…、厳密にはスターター。 そのレバーを外します。

穴は4つあるけどネジは2つ、3つしかないはず、それが正常です。
(+)ドライバーで外し、レバーはつまんで取る。

1つのネジに付き、レバーを挟んで2つのワッシャー。 失くさないよう注意。


4. 連結が解けてバラバラに

4連キャブがバラける


あとは引っ張れば外れます。 特にコツもいりません。


4連キャブがバラバラに


4連がバラバラになりました。


キャブ繋ぎ目のバネ


ちょっとした注意点。

バラすとき、またはバラしたあとに、ここの小さなバネはポロッと落ちて失くしやすい。



5. 連結部分のOリングのサイズ

Oリングサイズ

Oリングは劣化していましたが注文せずに予備のキャブからパーツを取って何とかしました。

新品が手元に無いし、精密なノギスも無いので はっきりとは言えませんがサイズは以下の通り。

, Oリング取り付け部分の径が7.5mm。
  Oリング内径は6mm~7mm未満(6.5mmとか、6.8mmとか?)、太さは1.5mmだろう。
  リング2つ×部品2つ = 計4つ使用

, Oリング取り付け部分の径が6mm。
  Oリング内径は5.5mm、太さは2mm。 劣化が少なかったので正しく計れたと思う。
  リング2つ×部品2つ = 計4つ使用

, Oリング取り付け部分の径が7.5mm。
  Oリング内径は6mm~7mm未満(6.5mmとか、6.8mmとか?)、太さは1.0mm? 1.5mmでは装着できない。
  リング4つ×部品1つ = 計4つ使用

いずれもガソリンに触れるのでフッ素、またはNBR2種のOリングを。
①と③は動くので運動用Oリング。純正Oリングは1つ200円前後と高め。  ③番は樹脂パーツとのアッシーしかなく1220円。




6. 次回を考えて組み立て

プレートに4つのボルト


プレートを合わせたときに気付いたんだけど、キャブとプレートがきっちり水平じゃないんだ。

この状態で取り付けるとプレートが反る、その反発力がネジ座面に掛かり緩まなくなる と。

次回の分解を考え、締め付けはボルト4つを軽く締めるだけにしました。



余談. ガソリン漏れの原因はクラック

クラック


今回のガソリン漏れ
てっきりOリングの劣化だと思っていたけど、クラックが原因でした。

そう言えば 長すぎるネジを間違えて締めこんだな…。
ここはネジ穴が貫通してるから無理にそのまま締め込むと経路を傷付ける。


パテで充填


メタルパテをこねこね、ぺたぺた…。

綺麗に補修できた。 硬化後、漏れがないことを確認! その後も問題なし。



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