キャブレターのオーバーホール (1/3)
キャブのゴムパーツが劣化してガソリンが止まらない!
オーバーフロー。 自力で直すよ。
1ページ目、症状や原因について。
関連: キャブの外し方
■ キャブレターのオーバーホール(1/3) | → 「 0. 症状など 」 ~ 「 2.フロート室を開ける 」 |
□ キャブレターのオーバーホール(2/3) | → 「 3.フロートバルブを外す 」 ~ 「 6. 洗浄作業 」 |
□ キャブレターのオーバーホール(3/3) | → 「 7. バルブシート装着 」 ~ 「13. キャブレター同調」 |
※ 厳密にはOHでなく分解、清掃、一部の部品を交換をします。
※ 写真の撮影時期が結構バラバラなのでつながりがおかしかったりしますがご了承下さい。
※ 整備はサービスマニュアルに頼らずやっているので参考程度にご覧ください。
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0. 症状、交換部品、作業について
0-1. オーバーフローの症状
1. エンジンが温まっている時だけ始動困難になる。
2. アイドリング不安定。
3. パワー低下。 (特に上り坂のカーブが分かりやすい。 カーブ立ち上がりで重ったるく、軽快で力強い加速が出来ない。)
4. 冬場、エンジン冷間時にチョーク無しで余裕の一発始動。 エンジンが冷たいのに走り出しから調子よく走れちゃう。
0-2. オーバーフローの原因
オーバーフローの原因は フロートバルブ周辺部品の劣化。
キャブに流れ込むガソリンを抑えきれず油面が高くなるため、必要以上に燃料を噴く状態に。
すると本来の空燃比が崩れて 濃すぎる混合気となってしまう。
エンジンが温まると元々、混合気が濃い状態になるので、その時に症状が顕著に現れる。
0-3. キャブを診察
エアクリーナーボックスを外して顔を出したキャブの上部。
乾いたガソリンの痕ですんごい茶色い。2番が特に…。
正常でも多少は汚れたりするんだけど ここまで茶色く汚れてるのは異常。
外したキャブを燃料タンクに繋ぎ、フューエルコックをPRIにしてガソリンを流す。
しばらく放置すると ガソリンが上から下から溢れてくる。
ここまで症状が進行した重症患者はそういない。
0-4. 交換すべき部品
完璧に治す:
バリオスは、純正ではフロートバルブ, バルブシートとOリングが一つのセットになってる。(部品番号:16030-1077×4つ)
余裕があるならフロートも換えてやればベストでしょう。(部品番号:16031-1080×4つ)
とにかく安く治す:
安く済ませたいならフロートバルブだけを購入しよう。 社外品もあるがケーヒン製の単品がウェビックで購入できる。
金属のバルブシートは早々劣化しないがここが原因になることもあるから注意。 これもメーカー純正品でなくウェビックからケーヒン製のものを購入すると安く済む。
バルブシートのOリングも出来れば交換。フッ素ゴムOリング。(サイズ: 内径7.5mm 線径1.5mm)
いくつかの社外フロートバルブを使用しました。 → こちら。
では作業に入ります。
1. キャブを外す
キャブを外す。こちらで解説しているので省略します。 → キャブの外し方
2. フロート室を開ける
キャブのフロート室(フロートチャンバー)にはガソリンが溜まったまま。
底部にあるドレンボルトを六角3mmで緩め、ガソリンを抜きます。
(買ってから7年、初めて外したキャブの底からは大量の錆が…)
ガソリンを抜いたら キャブをひっくり返し、4つのネジを外す。
マイナスドライバーなどで持ち上げれば フロート室が開きます。
フロートチャンバーのゴムパッキンは外す。
あとでこのチャンバーを器にしてクリーナーで部品を洗浄する。
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