イグニッションスイッチ分解・清掃
出発しようとキーをONにするも無反応。
イグニッションスイッチの接触不良っぽい。
ここはスパークにも影響するから重要箇所。
※ 整備はサービスマニュアルに頼らずやっているので参考程度にご覧ください。
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インデックス
0. キーONで無反応
1. イグニッションスイッチを取り外す?
2. イグニッションスイッチ分解
3. 接点をきれいに
4. トルクスねじに使うツールの種類 まとめ
0. キーONで無反応
ある時、出発しようとイグニッションキーをONに回すがランプ類が無反応。セルも回らず。
どうやらイグニッションスイッチの接触不良で電気が流れてない。
このスイッチはイグニッションコイルの一次コイルと直列に繋がっているので余計な抵抗があるとプラグのスパークも弱まる。つまり始動性や走りにも影響する。
何度かON/OFFを繰り返してみたり、押し込みながら回すと反応することに気付いたので立往生はせずに済みました。
1. イグニッションスイッチを取り外す?
さて、どう分解するのか分からないが、とりえず車体から取り外してみるか。
まずは邪魔なものを外して、作業スペースも確保しよう。
1. スピードメーターのケーブルをペンチで回して外す。
2. パイロットボックスは下の2つのナットを10mmレンチで外す。
3. ヘッドライトケースを固定する左右のブラケットのボルトを六角4mmで外す。
イグニッションスイッチはボルト2本で固定されてるだけみたいだ。
でもこれ、普通のボルトじゃない。 星型...トルクスってやつか?
E型トルクスソケットのセットを購入! E4~E18の10サイズに対応できる。
で、さっそく外そうにも、なぜかどのサイズのソケットにもぴったりはまる感じがしない…。
はて? 部品番号でググって見ると普通のトルクスに見えるんだけど何か独自の形状なのか? あるいはサイズが独自なのか?
なぜかぴったりはまらないトルクスソケット。んで錆びていたこともあってがっつり舐めて丸くなっちゃいました…。
ってなわけで、
車体から外さずに分解する方法に切り替えます。
2. イグニッションスイッチ分解
車体に付いたまま分解してくうえでもう少し作業スペースを確保した方がよさそうだ。
1. ヘッドライトをガバッと開けて中のコネクタ、ギボシ端子をすべて外す。
関連:ハロゲンバルブの交換
2. ヘッドライトケースは下部の固定ボルトを2本、10mmレンチで外してから取り外す。
これでヘッドライト一式が外れて作業スペースが広くなる。
イグニッションスイッチを下から見てみるとフタが確認できる。ここを外せば分解できそう。
なぜかフタが外れんと思ったら、隅にトルクス。
真ん中に突起のある凹型のトルクスだからT型トルクスビット(いじり止め対応タイプ)が必要になる。
でもこんな小さなトルクス、ネジザウルスで外しちゃおう。 あとは(-)ドライバーを差し込めばフタは外れる。
フタが取れてもまたトルクスねじ。
これもネジザウルスで外しちゃう。
線を束ねる金属の固定具が干渉するので曲げて退かしてから作業しました。結構簡単に曲がる。
取れました。接点はこの中にあるっぽい。
なるほど、キーシリンダー側の突起でスイッチ内部の接点を動かすわけだ。
3. 接点をきれいに
さて核心部分へ。 (-)ドライバーを差し入れて捻ると白いフタが開く。
ここが接点。錆びは無いけどまあまあ汚れてる。これが接触不良の原因。
多少のすり減りもあるが接触に影響はないだろう。白いフタ側の接点はバネで押し付けられる仕組みになってるから。
布で汚れを拭きとり、潤滑も兼ねて接点復活スプレーを吹くだけ。
組み直して完了! これで復活!
ひどく錆びていたわけでもないので整備の前後で始動性、走りに劇的な変化はありませんでした。
4. トルクスねじに使うツールの種類 まとめ
▽ トルクスネジ 種類別 使用ツール
・頭が凸型のトルクスねじ
→ "E型ソケット" (amazon)
・頭が凹型のトルクスねじ
→ "T型ビットソケット" (amazon)
・頭が凹型で真ん中に突起がある
→ T型で "いじり止め対応" と記載のあるもの
(突起無しの通常のT型にも使用可。)
頭凸なら「E型」 、 頭凹なら「T型のいじり止め」。この2つを覚えておけばとりあえずOK。
トルクスプラスというトルクスよりやや角の立った発展型もあるので混同しないよう注意。
ちなみにトルクスは登録商標だから、ヘックスローブ、星型、花型などと言うのが正しかったりする。 佐川を宅急便と言わないのと一緒だ。
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