『ブレーキマスターのオーバーホール (リア)』 KAWASAKIバリオスのメンテナンス


ブレーキマスターのオーバーホール (リア)


少なくとも 23年間、30万km 無整備のマスターシリンダー。

ここまでほったらかすとさすがにフルード漏れる。

オーバーホールと言いつつも漏れの修理だけします。




※ 整備はサービスマニュアルに頼らずやっているので参考程度にご覧ください。


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インデックス

1. 23年間、30万kmノーメンテのブレーキマスター
2. マスターを分解
3. マスターの交換部品
   3-1. カワサキ純正品
   3-2. NISSIN純正品
   3-3. 中国製の汎用品
4. マスター組み立て



1. 23年間、30万kmノーメンテのブレーキマスター


エキパイがやけにベタベタ濡れてると思ったら、

リアのブレーキマスターの底部からフルードが滲んで漏れてる!

この前のフルード交換のときにリザーバーがほぼ空だったのはこのせいか…

ちなみにこの状態でも油圧は抜けずブレーキはがっちり効く。




2. マスターを分解



整備します。予め右サイドカバー(カウル)は外します。
フルードが抜けるのでオイル受け、ブレーキラインのエア抜きの準備もしておこう。



まずは、リアマスター底部のピンを抜く。

写真右はRピン、純正は割りピンだから曲がった足を伸ばしてから抜く。



フットレストステーのボルト、6mmの六角レンチで外す。4箇所。



フットレストステーの裏にはブレーキランプのスイッチが固定されている。

スイッチのコネクタを外してフリーに。ステーは置いておこう。




これでリアマスターがいじれます。



ダストシール (ブーツ) は小さめのマイナスドライバーで奥をこじれば外せます。下に詰めて置いておこう。


劣化でダストシール破けてるなぁ…




ダストシールの奥に止め輪 (サークリップ)がある。

止め輪をスナップリングプライヤーで縮めて外す。

これで中身が出てくる。フルードが出てくるので受け皿を用意。





リアマスターの中身。マスターピストンとロッド。

23年目にして初めて見るけど綺麗なまま。ここがタフな事はフロントマスターで学習済み。

それでもさすがにピストンのカップシールは段付き摩耗、漏れるわけだ。



3. マスターの交換部品


部品を手配。自分で整備するなら選択肢あり。


3-1. カワサキ純正品



〇 カワサキ純正部品
・43020-1094 ピストンコンプ(ブレーキ)…3,091円
・43010-1055 ロッドアッシ(ブレーキ)…3,432円
・92055-0741 リング(O)14.8X2.4…132円

合計 6,655円。
バイク屋さんに丸投げすると最低限の部品代だけでこのくらいか。


もっとコストを抑えましょう…↓





3-2. NISSIN純正品



純正マスターのメーカー、NISSINのリペア品が安く済む。

今回は間違って買ったバリオスのフロント用(2C2-019)、ここから部品取り。

最低限の整備なら、このカップシールの交換のみでOK!



・ニッシン マスター リペアキット BALIUS リア用 2E2-006
価格は2,000円前後。
ダストシール(ブーツ)付属なしってのが困る。



最も安く済むのは…↓





3-3. 中国製の汎用品



中国製の汎用リペア品がめちゃ安い。

バリオス純正のシリンダーサイズ1/2インチを確認し、ピストン形状の似たものを選択しました。


でもブレーキマスターに中国製はちと怖い? 今回はダストシールだけ部品取り。

この中国製もピストンの長さは同じ、シリンダーに吸い付くようにフィットしたので使えるとは思う。底部の凹みがやや深いのでブレーキの遊びは要調整かな。



・中国製 汎用マスター リペアキット
価格はAmazonなら700円前後、
Temu、アリエクなら400円前後。
サイズ要確認、形状が似たものをチョイス。






4. マスター組み立て



ピストンを入れるその前に、

ダストシール(ブーツ)のはまってた内壁の汚れ落とし。

ここが汚いままだと止め輪をはめるのに苦戦する。

スポンジ研磨剤で擦って、その後パーツクリーナで洗浄。




ダストシール(ブーツ)の交換にはロッドの分解が必要。

12mmのスパナで矢印のナット緩めると分解が可能になる。

ロッド最下部のパーツの位置でブレーキの遊びが決まるため、なるべく元通りに組み直そう。




シリンダーに、フルードで潤滑したピストン、ロッドを入れ、止め輪で固定。

プライヤーだけではすんなり嵌らない止め輪、マイナスドライバーで均等に押し込むと定位置に決まる。

ロッドは分解状態のまま作業すると視界が取れる。




(フルード漏れ完治。リザーバー色変でイメチェン。)


元通りに組み直す。割りピンは "絶対に新品" に交換。

大丈夫だろうなんて使い回すといつの間にかピンが抜けてブレーキが効かなくなって焦るよ。(経験談)

エア抜きをしたら整備完了です。

今回は漏れの発生したピストン周辺のみの整備で済ませ、Oリングの交換もスルー。







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