『低コストでブレンボ風! Adelin(アデリン) 対向4potブレーキキャリパー』

低コストでブレンボ風! Adelin(アデリン) 対向4potブレーキキャリパー



 やぼったい純正トキコ → 対向4potのアデリン。

 アデリンなら安い、カスタムもいろいろ可。






※ 個人的な感想です。 参考程度にご覧ください。


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インデックス

1. Adelinとは

2. Adelin ADL-7の仕様

3. 取り付けに必要なもの、こと

4. Adelinで走ってみた

5. カスタムパーツの互換

6. メンテナンス関連
   6-1. あった方が良い工具
   6-2. ブレーキパッドの互換
   6-3. オイルシールの互換 (32/27mm)



1. Adelinとは


(引用元:Adelin 旧モデルADL-7)

 ▽ Adelin(アデリン)とは

 中国で1998年設立。
従業員100人。そのうち25人の上級技術者が主に二輪用ブレーキを開発、製造。
 日本とドイツから高度な技術と設備を導入。研究、設計、生産、試験能力を備える。
 発明特許 1件、実用新案特許 18件、外装デザイン特許 40件を取得。
 2013年、独自のレーシング チームを設立。

以上、Adelin about usより抜粋。(2023年現在)


(引用元:Adelin モデルADL-11 偽モノブロック)

 ▽ ブランド力 は ゼロ

 日本においては安いラジアルマスターのメーカーとして一部に認知される程度か。
 「ブレンボ高いからフランド(台湾)、いやもっと安く…」で、行きつくのがAdelin。

 台湾のフランド同様、ブレンボ風を基本とし、モノブロック風キャリパー(上の写真)まで作っちゃう残念さ。
 それでも実体不明の有象無象ブランドや偽ブランド品よりはマシでしょう。

 台湾や中国のキャリパーはコスパの良さと豊富なカラーバリエーションが強みかな。


 モノブロックとは (外部サイト)






2. Adelin ADL-7の仕様



(購入したモデル名 ADL-7)

 アリエクから購入。
 最安のストアから購入するも簡易パッケージで届いて萎える。しかし細かい所にもAdelinの文字が入っていて作りはちゃんとしてるんだな。

 外見はブレンボの40mmアキシャルビレットのコピー。フランドのF101も同様。それらとAdelinが異なるのはピストン径の小ささ。


ADL-7の仕様:

・取り付けピッチ40mm
・ダストシール無しのレーシングキャリパー
・本体アルミ鍛造
・対向アルミ4ピストン(32/27mm)
・重量 約870g
・たった6000円ほど



3. 取り付けに必要なもの、こと


40mm キャリパーサポート必須!

(BALIUS/ZZR250用 40mmキャリサポ)


 取り付けには「40mmピッチのキャリパーサポート」を用意。

 この手のキャリパーの仕様はだいたい同じだから40mmブレンボ用でOK。車種とローター径の適合だけ確認。

 40mmピッチ用、標準ローターφ300mm、BALIUS/ZZR250用、 ACTIVE製だと7000円前後。(2023年現在)


 amazon > 「キャリパーサポート 40mm バリオス」



マスターの選択 → 純正1/2インチでOK!

(シングルキャリパー/マスター φの面積のレシオ)

 ・カチ or フワ
 キャリパーピストンφ、マスターシリンダーφ、 それぞれの"面積の比率" (※) でブレーキの感覚は変化する。

 上の画像のレシオが小さいほどレバーの握りが狭く、握力が必要なカチッと系。大きいほど性質は逆へ。

 純正デフォを基本とすると、アデリンはマスターφ1/2インチ(12.7mm)、純正のままで良さそう。

 ※.対向4potは片押し2pot換算。対向はピストンの突出量が片押しの1/2であるため。
   パスカルの原理 倍力装置 (外部)



スプリング外してエア抜き!

(作業時の注意点、こいつのせいだわ)


 取り付けの作業は通常どおり。  ( 関連:キャリパーOH )

 注意点は、JSMのパッドスプリングにカスタムしている場合、これを外してエア抜きする事。

 リターンスプリング構造のせいでピストンが進まず、いつまでもカチッと決まらないから。



ブレーキパッドは要加工!


 ブレーキパッドは、ローターの当たり面からハミ出る部分は必ず削り取る。これはブレンボでも同。

 軽くブレーキを掛けながら車体を前後させるとハミ出す部分が分かるのでグラインダーで削ろう。

 簡単に削れるが細かい粉がめっちゃ飛ぶ。家の中でやっちゃダメ。防塵マスク必須。






4. Adelinで走ってみた


(ビルドアライン + Adelin)

 取り付けて走行。(もっぱら公道)

 とてもいい! レバーの感覚は純正と大きく変わらず。握り代はほどほど、握力でキメるカチッと系。

 だから繊細に引きずるよりはガツッと急制動するほうが楽しめる。

 純正と何が最も変わったかと言えば、見た目かな。それが大事!




5. カスタムパーツの互換


 ボルトの色やデザインが豊富なため、様々な組み合わせを楽しめる。

 パーツの互換は難しくない。ほぼほぼブレンボだから。

(パッドピン 画像引用元:AliExpress TIWELL Store)


 ・パッドピン
 上の画像のサイズならアデリンADL-7にも適合するでしょう。
 チタンは色が豊富。耐摩耗性を考えればステンレス。




 その他のパーツは上の通り。よくあるサイズ。

・バンジョーボルトは、アダプターが10mm厚なら首下22mmは欲しい。ブレンボはピッチ異なる。

・ブリーダー(ブリードプラグ)は、よくある安いチタン製は首下14mmほどと短く使用不可! ブレンボはピッチ異なる。

・ブリッジボルトは、六角穴付きキャップボルトならキャップボルトカバーによるカスタムが可能。
(Adelin ADL-7の純正ボルトはトルクスE10で外せる。)



・POSH キャップボルトカバー M8
全13色。
ボルトの六角穴に差し込んでドレスアップ。





・パッドスプリング
「ブレンボ 40mm 4POT」用と互換あり。
このJSMのスプリングは純正と違い、パッドの開く方向にテンションを掛けて引きずり抑制に一役買う。


・JSM パッドスプリング
引きずりを抑えてくれる。全4色。









6. メンテナンス関連


6-1. あった方が良い工具



 ・ピストンを引き抜く『ブレーキピストンブライヤー

 ・ピストンを押し戻す『キャリパーセパレーター

 片押しは無くても余裕だったけど、対向を整備するならあった方がいいよね。

 安物プライヤー、ちょっと使いにくい。




6-2. ブレーキパッドの互換





 アデリンのブレーキパッドは、ブレンボ用、フランド用、そのパチモンでもOK。デイトナからも出てる。

 微妙にサイズ違いとか無いので似た形状なら同型と思っていい。

 amazon > デイトナの定番




6-3. オイルシールの互換 (32/27mm)



(ADL-7 純正オイルシール 32/27mm)


 ブレンボと違い、アデリンは交換用のシールを販売していないんだな。しかし問題ない。


 Adelinオイルシール代替品 (32/27mm)

 ・27mm → 結構メジャーなサイズ。バリオス純正のトキコのシール(43049-1096)を測ったらどうやら全く同じサイズ。

 ・32mm → ホンダの純正品(06451-MA7-405)が使えるかも。 ブレンボ 旧カニ用は細くて無理だな。

 ・アリエクにはオートバイキャリパー用オイルシールが各サイズ揃っている。



 ▼ 本体合わせ面 Oリング

 内径およそ6mm、線径およそ2mm が 1つ。

 素材はブレーキ油(グリコール)耐性に優れるフッ素ゴムの『 FEPM 』を。ガソリン周辺に使う「 FKM 」とは違う系統。

 サイズはP規格のP-6(内径5.8mm、線形1.9mm)で良いんじゃないかな。1つ25円ぐらい。

 (桜シール FEPM P-6)




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