『タイヤ交換とホイールバランス調整(3/3)』 KAWASAKIバリオスのメンテナンス


タイヤ交換とホイールバランス調整(3/3)

タイヤ交換


自分でやろう、タイヤ交換。




タイヤ交換とホイールバランス調整(1/3) → 予備知識など

タイヤ交換とホイールバランス調整(2/3) → タイヤを外す

タイヤ交換とホイールバランス調整(3/3) → タイヤ装着、バランス調整


関連:
フロントホイールの外し方
リアホイールの外し方

※ 整備はサービスマニュアルに頼らずやっているので参考程度にご覧ください。


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4. ホイールにタイヤを入れる


今度は外した古いタイヤを土台に。上に新しいタイヤを置いて作業します。

4-1. 体重を乗せて押し込む

ホイールを押し込んで


予め、タイヤのビード部分すべてに潤滑油を塗布、
新しいタイヤの上にホイールを置いて体重をかけて押し込む。

ビードクリーム(amazon) などありますが私はシリコーンスプレー(amazon)。 経験上556でも問題無い。
しかし吹きすぎると装着後、ビード部分が動いて乾くまでの数日間は走行に違和感がでる。特にフロント。



このとき注意すること!

・タイヤの回転方向は正しいか?

タイヤには回転方向があります。タイヤのサイドにある矢印がそれです。ホイールの向きに注意!


・タイヤの軽点をホイールのバルブに合わせる

タイヤには他より軽い場所があり、黄色い丸印があります。ホイールのバルブ部分は他より重いのでこの2点を合わせて組みます。
(多少ずれても大丈夫。中古タイヤだと軽点が消えてたりしますが最終的にバランス取ればOK。)



4-2. タイヤレバーで引き入れる

レバーを使ってタイヤをホイールに入れる
レバーを使ってタイヤをホイールに入れる2


体重をかけて押し込んだだけでは完全に入りませんから、ホイールを立て、後ろからレバーを入れてタイヤの中にホイールを入れます。


4-3. 裏側も入れる

まだタイヤの入っていないほうを上に


片方はタイヤがホイールに収まった。

今度は裏側のタイヤをホイールに入れていく。 ホイールを裏返して。



レバー3本つかってタイヤを入れてく


レバーを3本使ってホイール内にタイヤをどんどん入れていきます。

「もうこれ以上入らない」 って所まで。

そこから無理に入れようとするとタイヤがみしみし…ときしみます。ちゃんとやり方があります。


これ以上はいらないところまで入れてく


入らなくなったら一旦停止、状態をキープ。

入らない部分の向かい側 (矢印の辺り) のビードを "上下とも" ウエルに落とします。

タイヤがウエルに退避する事で突っ張りが解け、タイヤを入れる作業を再開できます。



ウエルに落とすならクランプが楽


ビードをウエルに落とすのは苦労します。 腕は2本なのにレバーは3本だから。
足やひざの裏も使って2本のレバーを押さえつつ、手で上下両側のビードを落とします。

大きいクランプがあれば楽。 または専用ツール、ビードダウンキーパー(amazon)。

写真の状態まで行けば あとレバーひとテコでタイヤはホイール内に収まります。


タイヤがホイールに収まった


タイヤがホイールに収まりました。 次にビードを上げます。



5. ビードを上げる (ビードを張る)


タイヤの中に空気をたくさん入れ、その圧力でビードを張る。

5-1. エアコンプレッサーで空気圧を上げる

ひとまず空気を入れる


手押しのポンプなんかでは空気が溜まるより先に抜けていく ので一向に空気圧は上がりません。

そこでエアコンプレッサーの強力な吐出量。 空気が抜けるより先にどんどん入る ので空気圧が上がっていきます。


コンプレッサーでも空気が入っていかないときの対処法


・それでもうまく空気圧が上がらない場合

A. タイヤの周囲にバンドを巻いて
→ バンドを巻いてバールやタイヤレバーでぐるぐる回して締め込み、ホイールにタイヤを密着させて空気入れ。

B. ビードの落ちてる位置をずらす
→ バルブの向かい側が理想。 バルブの位置でビードが落ちてると入れた空気がすぐに抜けてしまう。 バルブ向かい側のビードは落とし、バルブ周辺はタイヤのサイドウォールをレバーで舐めるようにしてビードを上げていく。

C. 濡れタオルで穴埋め
→ 水で濡らしたタオルを空気の抜けてしまう部分(タイヤサイドウォールとホイールの間)にねじ込む。 そのままビードが張るとタオルはホイールとタイヤに挟まれるが引っ張れば回収できる。 空気圧が上がらない場合、この方法が上記の中では最も頼もしい。


5-2. フットポンプで仕上げ

バルブに指で蓋をする


エアチャックガン(amazon) があればそれで全て済む話ですが、

タイヤの空気圧を把握できないまま入れ続けるのは危険、 と言う事でほど良いところで停止、指でフタ。

安全のため、空気圧計の付いたフットポンプで仕上げます。


フットポンプをホイールに接続


指をどけ、素早くフットポンプを接続。


フットポンプの空気圧


空気圧は4.0kgf/cm2までなら安全。 そこまで上げたら放置、これでビードが張ります。

なかなかビードが張らないときはタイヤを地面に落として叩き、刺激を与えると良いようです。 シリコーンスプレーで潤滑してあると大体、2.5~3.0kgf/cm2ぐらいの圧でビードが張ります。

ビードが張るときは突然、『ポンッ!』と破裂するような音と、ホイールのビィィィィンと響く音がして慣れないうちはビックリするので注意。

あと、指を挟んだりしないように! 危険です!




6. バルブコア装着


ビードが張ったらタイヤバルブにバルブコアを入れ、ムシ回しで締め付ける。

バルブコアは3,4年ぐらいで劣化して空気が漏れる。 状況に応じて、または毎回 新品に。



7. ホイールバランスを取る

ホイールの周囲の重さを均一にします。
リアは基本バランスは取らなくてOK。 バイク屋さんもやりません。


7-1. 一番軽い所を探る

ホイールにシャフトを通しバランスチェック


ホイールにシャフトを通し、椅子か何かに置いてホイールが回転する状態にします。


ホイールを回転させ、一番上に来た所に印を付けておきます。

バランスが取れていないと何回やっても必ず決まった所が上に来ます。

そこが一番軽い所、ウェイトを貼り付ける場所です。



7-2. 貼るべきウェイトの重さを探り、貼り付け

ウェイトを探る


次に 何グラムのウェイトを貼るべきか探ります。 1円玉(1g)を使いましょう。

バランスが取れると回転の止まる位置がランダムになります。
1円玉を追加するたびに回転させてチェック。 21枚、21グラムだな。


鉛板を切り出す
鉛板を貼り付ける


貼るべきウェイトの重さが分かったらを貼り付けます。

鉛板(amazon) がバランスウェイトの代わりになります。
鉛板をはさみで切り出し、強力両面テープ(amazon) で貼り付けて完了!

白いテープが目立って格好わるいがブレーキダストで灰色に汚れると目立たなくなる。


ホイールを車体に組み込んだあとは空気圧を適正にするのを忘れずに。




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タイヤバルブの交換 (タイヤ交換時ついでに)

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